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お布施の相場と安くする裏ワザを葬儀歴20年の私が解説します! | 親が亡くなる前にお葬式の準備はじめよう

お布施の相場と安くする裏ワザを葬儀歴20年の私が解説します!

 

突然舞い込んできた家族の不幸。

いざというときにお坊さんに払うお布施の金額に驚いた経験、ありませんか?

お通夜当日になって、お布施袋はどんなものにするのか?どう書いたらいいのか?

あたふたしてしまった経験が、このページをご覧の皆さんにはあるのではないでしょうか?

実は、日本のお葬式には普段の生活では考えもしないような細かいルールがたくさんあります。

わたしは葬儀業界で約20年勤め上げました。

この記事では20年という長い年月が経っても変わらない、「お布施についてのルール」と「お布施を安くする裏技」をご紹介します。

この記事を最後まで読んだ方だけは、今後お布施について悩むことがなくなります。いざというときにあたふたせず、スムーズに葬儀の段取りを進めることが出来るようになり、更に誰も知らない技を駆使してお布施の金額を安く済ませることも出来ちゃいます!

宗派によってお布施の相場は違うのか

一言にお葬式といっても宗派が様々です。

日本の仏教でメジャーな宗派は7つあります。

日蓮宗、真言宗、曹洞宗、臨済宗、天台宗、浄土宗、浄土真宗の7つです。

では宗派によってお布施の相場は違うのか?

結論から言うと、宗派によってお布施の額に差はないんです。

日蓮宗、真言宗などどの宗派でも

お布施の相場は大体30万円から100万円の間です。

でも30~100万円ってかなり差が大きいですよね!

こんなにもお布施の相場に差がつくのにはこんな理由があるんです!

お布施の相場が変わる理由

わたしの場合、祖父母と父を亡くしているのですが、この枠には入っておらず、150万円のお布施を渡しました。

一般に安く済むと言われる相場の約5倍です!

ではなんでそんなに高くなってしまったのでしょうか?

それにはまず、お布施の内訳について知る必要があります。

お布施と一口に言っても、内訳があって…

お布施=読経料+戒名料(法名料)

なのです。

●読経料の相場は10-30万円。
●戒名料(法名料)の相場が10-70万円。

読経料で決まると言うよりは、戒名料(法名料)で決まると言っても良いくらい、開きがありますね。

では何故戒名料はこんなに違うのでしょう?

戒名料の相場は何故こんなに違うのか

戒名料の相場がこんなに違うのは戒名の位(ランク)が関係しています。

戒名の位(ランク)はこのようになっています。

浄土真宗 浄土真宗以外
釋(しゃく)◯◯の3文字

 

信士・信女
居士・大姉
院居士・院大姉

表を見ていただいて、下に行くほど位が高くなります。

浄土真宗でも稀に院号や居士のつく法名がありますが、あくまで例外でお坊さんの好みによってそういう名前がつくこともあるという頻度です。

では肝心の戒名料について見てみましょう。

浄土真宗 浄土真宗以外
釋(しゃく)◯◯の3文字
10~20万円
信士・信女 10~20万円
居士・大姉 20~40万円
院居士・院大姉 40~70万円

 

もっとわからなくなってきましたね笑

どう考えても戒名料に開きがありすぎます。

戒名料がこんなにも違う理由

同じ位の戒名をつけたとしても、20-30万円も違ってしまうのには理由があるんです。

お寺の檀家になっている場合や、檀家の中でも付き合いが深い場合は基本的に高くなります。

わたしとしては、檀家として普段からお寺の改修費を渡していたり深い付き合いをしているのだから、付き合いのない(檀家にもなっていない)方を高くして欲しい!と思ってしまうのですが、日本のお寺はそうではないようです。

お寺との付き合いが深ければ深いほど、戒名料は高くなってしまうんです。

お布施を安く済ませる裏ワザを4つ紹介します!

 

これから紹介する裏技は、いざというとき咄嗟に出るものではないのでしっかり頭に叩き込んでください。

まず、わたしの実体験をお話します。

裏ワザ①夫婦位牌を断る

ご夫婦のどちらかが亡くなったとき、仏具屋さんに夫婦位牌という戒名が2つ書ける幅のある位牌を勧められることが圧倒的に多いです。

わたしは父を若くして亡くしたのですが、先祖代々院居士・院信女の戒名をつけていたので父の戒名は問答無用で院居士に決められてしまいました。(先祖にならうのが日本仏教の慣習なので、仕方のないことです。)

でも、お値段150万円。高すぎます!

そこで母は機転を利かせました。

夫婦位牌にしたら、自分のときも院信女になってしまい娘が150万円を払わなきゃならなくなるし「隣に書いてあるのに文字数が違うとおかしい」というツッコミを避けなければならない。。。

そこで母が下した決断がこれでした。

「1人用の位牌でいいです」

徹底的にお断りして、父の位牌は1人用になりました。

これで戒名の位を下げるハードルが下がりました。

ここからは”そのとき”が来たときに、母の要望通りの戒名をつけてもらえるようわたしがお坊さんに交渉するだけです。

裏ワザ②お坊さんの金額を比較してみる

裏ワザの2つめはお坊さんの金額を比較してみるです。

この裏ワザは菩提寺がない方限定の正攻法!菩提寺を持たない方はしっかり読み進めてくださいね。

今どきはお葬式だけでなく、お坊さんもwebで注文することが出来ちゃうんです。

裏ワザにしては簡単すぎるのですが、いざというときは機転が利かなくなるもの。

葬儀前で決めなければならないことが沢山あるときでも迷わず動けるよう、しっかり頭に入れておきましょう。

比較の対象として葬儀屋さんに安いお寺がないか聞いてみることもオススメです。

葬儀屋さんは何と言ってもお葬儀のプロ。誰よりも沢山お葬式に出ていますし、お寺さんも沢山知っています。

そんなプロが目の前にいるのだから聞いてみましょう。葬儀社によっては提携しているお坊さんの派遣会社がある場合もあります。

お坊さんの派遣会社は最低額ではないにしろ、わたしの実家の菩提寺の5分の1位で済みます。

そして、web注文か葬儀屋さんにお願いするかお値段を比較してから決めても遅くはありません。

いざお布施を払う段階になって「こんなはずじゃなかった」と落ち込まないように予め調べておきましょう。

裏ワザ③読経料だけをお支払いする

日本のお葬式の大半は仏式です。

でも、普段からお寺に通って説法を聞いている人ってほぼゼロに近いのではないでしょうか?

わたしの実家も檀家ではあるのですが、お寺に行くのは誰かが亡くなったときとその法要(49日など)のときだけです。

もし、あなたがどこかのお寺の檀家になっていなくて、仏式の作法にこだわらないのであれば、お経を唱えてくれたお坊さんに「読経料」だけをお支払いするという裏ワザもあります。

戒名(又は法名)をつけてもらわない、という選択です。

日本の仏教では、戒名(法名)は四十九日までにつければ良いとされています。

なので、お葬式の段階では読経だけお願いするのです。

そうすればお布施の半分弱を占める読経料だけで済ませることが出来ます。

その後も日本の仏式の作法に敏感でないなら、戒名をつけないままでも大丈夫。

問題ありません。

裏ワザ④一番もめ事が少なく済む最強な裏技!

菩提寺の有無に関わらず、一番揉め事も起こらず葬儀時の費用も安く済む最強の裏技があります!

それは、「生前戒名」を頼んでしまうこと。若干ですが生前戒名の方が安く済む場合もあります。

戒名料として10-70万円が相場です。

もちろん、葬儀のときに授けていただく戒名と同じく、院号がつけば値段は上がりますが、何よりのメリットは自分でも納得のいく戒名をつけてもらえることです。

死んでしまったらわからないとは思いますが、自分の好きではない漢字を使われたり…

「自分の思う自分」と「他人から見た自分の印象」は全く別のものである可能性も高いので、他人から見た自分を表す漢字を使われてしまうこともありません。

自分の望み通りに作れる上、後に残された家族への負担も減ります。

お布施を入れる袋はどんなものがいい?

戒名が決まりお布施の額もハッキリしました。

ではそのお金(現金)、一体どんな袋に入れてお坊さんに渡したらいいのでしょう?

正解は一重の白い袋。

表には「お布施 ◯◯家」と薄墨ではない漆黒の筆ペンで書きましょう。

筆ペンが苦手な方はお葬儀屋さんにお願いしても良いと思います。大体の葬儀屋さんは筆ペンを使い慣れているので快くOKしてくれます^^

そしてその白い袋をふくさに入れます。

お坊さんに渡すときは小さなお盆に乗せて、お盆ごと渡しましょう。

大体の葬儀屋さんには小さいお盆が用意されていると思いますが、ない場合はふくさだけでも大丈夫です。

わたしはよくお坊さんと雑談するのですが、「◯◯家はお布施をお盆に乗せてなくてさぁ…」という愚痴は聞いたことがありません。

今どきのお坊さんはそこまで気にする方は少ないようです。

もしあなたがお支払いするお布施が100万円を超える場合、お布施箱という桐の箱に入れることもあります。

お布施箱の考え方は結婚式と同じです。

結婚式でも金額が上がれば立派な袋を準備しますよね?

お布施箱に関して、葬儀屋さんが必ずしも準備してくれるとは限りません。準備してくれる葬儀屋さんもある、くらいに考えておき、自分で準備しましょう。

お布施っていつ渡せばいい?お坊さんに失礼がない時間は?

一般にお布施を渡すのは、お通夜の後に読経のお礼がてら渡すのがスマートなやり方です。

もし、どうしても失礼がないようにしたい場合は、お通夜が始まる前、お坊さんに挨拶に行ったときにお坊さんに直接「お布施は通夜の前がいいか?通夜の後がいいか?」と伺ってみましょう。

なぜなら、お通夜が終わったらすぐに着替えて帰りたいお坊さんもいれば、通夜振る舞いまで同

席して故人様の思い出話をして帰られるお坊さんもいれば、お弁当は頂戴するけれども通夜振る舞いには同席しないお坊さんもいるからです。

お付き合いの深くないお坊さんの場合は、お坊さんの都合に合わせられるよう聞いてみるのが間違いありません。

まとめ

上記で紹介した「お布施の金額差」「お布施を安くする裏ワザ」「お布施の渡し方とタイミング」を今から熟読して頭に入れていただくと、今後はお布施のマナーについて迷うことはなくなります。

最後にもう一度、内容を確認してみましょう!

●お布施=読経料+戒名料

●戒名料は位によって最大60万円もの幅がある。それは、菩提寺の有無やお付き合いの深さによっても変わってくる。

●お布施を安くする裏ワザ
①夫婦位牌を断る
②web検索や葬儀社紹介を比較してみる
③戒名はつけない
④生前戒名をお寺や葬儀社に相談してみる

●お布施の渡し方→白い一重の封筒に現金を入れ、ふくさで包む。渡す際は小さいお盆に乗せて、お盆ごと。

●お布施に書くこと→表の上部に「お布施」下部に「◯◯家」と漆黒の筆ペンで書く。

●お布施を渡すタイミング→通夜後がスマートだが、気になる場合は通夜前挨拶のときにお坊さんに直接聞いてみる。

初めて自分が取り仕切るお葬式は誰だってあたふたしてしまうもの。

少し時間はかかるかと思いますが、この記事を何度も何度も読み直して、お布施ルールをモノにしてください。

このルールを身体に染み込ませてしまえば、自分の家のお葬式だけでなくお布施に関して悩んでいる親戚や友人も助けることが出来ます。